大阪私立学校校医会

学校紹介

金光八尾中学校・高等学校の眼科学校医として

八尾市医師会 宮澤眼科クリニック 宮澤裕之

 金光八尾中学校・高等学校は昭和60年4月1日に中高一貫校として、八尾市立清友高校の跡地に開校されました。平成31年度のクラス数は28(中学校7、高校21)、在籍生徒数は929名(中学校187名、高校742名)の男女共学校です。所在地は八尾市柏村で八尾市の東部に位置します。

 少し八尾市の紹介をさせていただきます。八尾市は大阪府中央部東寄りに位置し、西は大阪市、北は東大阪市、南は柏原市・松原市・藤井寺市、東は生駒山系を境にして奈良県に接しています。人口は27万人足らずで河内音頭のふるさととして知られています。中小企業を中心とした「ものづくりのまち」としても有名で特に歯ブラシは全国トップの出荷額です。他に特産品として「八尾えだまめ」や「八尾若ごぼう」があります。

 眼科学校医として長年、私の父が健診を行っていましたが、父が平成13年に逝去した後は私が引き継いでいます。本校では内科学校医が内科健診をされていますが、私は5~6月に眼科健診を行っています。
保護者および本人にあらかじめ記入していただいた問診票を参考にして、眼位検査、手持ち細隙灯顕微鏡を用いての眼瞼や前眼部の観察を行っています。視力が低下し黒板の文字がはっきり見えないと訴える生徒には、当日までに実施されている視力検査の結果をもとに眼鏡指導、必要に応じて眼科クリニックへの受診を勧めています。

 問診票には充血・掻痒感等にチェックを入れている生徒が相当数見受けられます。健診実施日の関係上、花粉に伴うアレルギー性結膜炎による訴えが最も多いのですが、他にもドライアイによる乾燥感・異物感や眼精疲労の諸症状を訴える生徒もいます。最近増えてきたのはコンタクトレンズ装用に伴う様々な相談です。中学生では多くはありませんが、高校生の健診ではコンタクトレンズを装用している生徒も多くいます。不適切な装用をしている生徒には装用指導と同時に眼科への定期的な受診を指導していますが、中にはこちらの思いが伝わらず、時には養護教諭の先生と一緒に頭を痛ることもあります。

 すべての学校に眼科学校医が配置されているわけではない中、本校では私が眼科学校医として子ども達の目の健康保持・増進の機会をいただいているのは大変ありがたいことだと感じています。これからも微力ながら学校医として精進する所存ですので、よろしくお願いいたします。