大阪私立学校校医会

学校紹介

帝塚山学院と眼科健診

眼科学校医 福本敏子

 大阪私立学校保健会の皆様、こんにちは。私は平成24年度より帝塚山学院の眼科学校医を務めています。学校保健との関わりは、昭和63年度より大阪市立晴明丘南小学校の眼科学校医を、平成14 年度より10年間大阪府医師会学校医部会常任委員を、また、平成 21 年度より3年間、大阪市学校保健会理事、大阪府眼科医会におきましても、学校保健副担当理事として関わってきました。毎年、春には指定都市学校保健連絡協議会、秋には全国学校保健大会に参加させていただき、全国の学校関係者の方々の、子供たちの教育に対する熱意を拝見してきました。公立学校は教育委員会の方針に沿って、全学校が活動していますが、私立学校保健会に参加させていただくようになり、私立学校の場合は、子どもたちのためにという本幹は同じですが、それぞれの私学で独自の校風に沿った教育方針があり、我々学校医もその方針に沿って、学校長の元で活動していく事が大切であると考えています。

 帝塚山学院は大正6年に大阪市住吉区帝塚山の地に帝塚山学院小学部が創設されました。その際、後に初代学院長となる庄野貞一先生が「力の教育」を提唱しました。力とは意志の力、情の力、知の力、躯幹の力であり、この全人教育の理念が建学の精神になりました。この建学の精神を具体化するものとして「知育」「徳育」「体育」「美育」「聖育」を実践しています。

 実際の学校医としての活動は毎年春(4月~5月)に耳鼻科学校医の先生と一緒に幼稚園、小学校、中学校、高校の健診を行っています。内科健診は眼科、耳鼻科とは別の日に行われており、また、中学校、高校の内科健診は昨年より健診専門の業者が行っています。眼科健診は公立学校と同様のマニュアルに沿って行っており、主に眼位や前眼部疾患を中心に診ています。最近は成人同様にアレルギー性結膜炎による掻痒感を訴える子どもたちや、近視による視力低下の子どもたちが増加しています。健診後は、できるだけ早く眼科診療所への受診勧告書を渡すように、養護教諭に依頼しています。

 健診以外では、時々、学校内での外傷を訴え診療所に来院されます。(学校と診療所が近いため。)今の所、健診以外で子どもたちと関わることは少ないので、また、機会があれば眼の健康などについて子どもたちに話をする場を設けたいと思っています。

 今後、大阪私立学校保健会を通じて多くの私立学校関係者の方々と交流し、微力ながら将来を担う子どもたちのために、お役に立ちたいと考えていますのでご教示賜りますよう、よろしくお願いします。